このページの最終更新 2010/4/4 |
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レイヤーと共に、レタッチでは重要なコマンド群です。選択範囲を使っているときは、その範囲に掛かります。写真の補正重視の方は、「レベル」と「曲線」を使いこなせれば、かなりの事ができます。 PaintNETの特徴が良く現れているのは、多くのソフトがRGBだけで済ませているところを、「明るさ」は「輝度」、「色」は「RGB」、と使い分けていることです。 日本語では、全部「明るさ」で表現しているので、解りづらいですが、「暗い色」と「濃い色」、「明るい色」と「薄い色」は微妙にニュアンスが違います。そのニュアンスの違いを簡単にうまく調整できるようになっています。 ●セピア 画像をセピア色に変換します。 ●ポスタリゼーション 他ソフトでポスタライズといわれてるものと同じです。256階調を2〜64階調に変更できます。 リンクのチェックを外せばRGB毎に色調を2〜64段階に設定できます。 (写真:2000ピクセル以上のフリー写真素材集) ●レベル ヒストグラム(RGB毎の明るさの分布)を確認しながら明るさが調整できます。写真が露出不足な時など、これで調整します。「自動」はプログラムでヒストグラムを平均化します。元画像のヒストグラムによっては、満足できる場合と、滅茶苦茶な色具合になったりする場合もあるので、試して満足いかないときは、「リセット」します。慣れれば、手動で補正したほうが、早く満足できる明るさになります。 詳しくはレベルで解説します。 ●曲線 横軸が入力(元画像)の明るさの分布、縦軸が出力の分布で、イニシャルは直線になっています。つまり、入力と出力が同じ状態です。 この青の直線を曲線に変えることで、画像を明るくしたり、暗くしたり、あるいは反転させたりできます。 「明るさ」と「RGB」で調整ができます。 「明るさ」英語版ではLuminosity、つまり「輝度」です。 「RGB」はもちろん、RGB単独での調整ができます。 詳しくは曲線で解説します。 ●自動レベル 「レベル」にある「自動」と同じです。 ●色の反転 文字通りです。MSペイントにもあったヤツです。 ●色合い/鮮やかさ カギ矢印のボタンはリセットボタンです。V3.22以前では数値入力の下に「リセット」というボタンになっています。 「色合い」は色相を変えます。 「鮮やかさ」はゼロにすると、グレー階調になりますが「白黒」の方が綺麗に変換します。カラーのグラデーションを「白黒」でモノクロにした場合と「鮮やかさ」を0にしてモノクロにした場合の比較です。 「明るさ」(Lightness)の+側は「曲線」の「RGB」で0ポイントだけを持ち上げていく操作、−側は255ポイントだけを下げた下げていく操作と同じです。 ●白黒 カラーからグレー階調に変えてくれるヤツです。 ●明るさ/コントラスト カギ矢印のボタンはリセットボタンです。V3.22以前では数値入力の下に「リセット」というボタンになっています。 一見どのソフトにもある、「明るさ/コントラスト」ですが、コントラストは他のソフトがRGBで調節しているのに対して、これは、輝度で調整してます。PaintNETの場合はコントラストを、最大に掛けると2階調になります。明るさを変更すると、いわゆるしきい値の変更になります。 「明るさ」(Brightness)の+側は、「曲線」の「RGB」で傾きのそのままで左へ平行移動させる操作、−側は、右へ平行移動させる操作に相当します。 「コントラスト」の+側は「曲線」の「明るさ」で入出力の勾配を立てていく操作、−側は寝かせていく操作に相当します。 ■だっぺ屋の生半知識(^^;) 明るさについて 写真補正の場合、明るさはトーンカーブとレベル調整以外で補正してはいけないと教わりました。「色合い/鮮やかさ−明るさ」、「明るさ/コントラスト−明るさ」などは、ハイライトとシャドウのバランスが崩れてしまうからです。 輝度で調整するというのは、PaintNETで初めて知りました。よくよくテストしてみると、これが正しいような気がします。 どう違うのか、色パレットで試してみました。元の色は「テストカラー」です。比較を容易にするため、極端に補正してます。 (2010/4/17イメージに「曲線で再現」追加) 「色合い/色の鮮やかさ」は完全に色にメリハリが無くなってます。というか、パステルカラーに変わっています。お絵かきなら、こういうのも有りでしょう。 「曲線RGB」では原色の赤、黄色、緑、水色、青、紫は変わりません。RGB色情報が255と0で構成されている色はテストカラーのままです。(曲線でなく、直線でシフトさせた場合は変わります) 極端なハイコントラストに調整すると、色までもどぎつくなるのはこのせいのようです。 「曲線明るさ」では、原色も明るくなります。これが冒頭に書いた、「明るさ」と「「濃さ」の違いです。ハイコントラストに調整しても、自然な色合いになります。 「明るさ/コントラスト」は、RGB程ではありませんが、黒がグレーに変わってしまってます。輝度のヒストグラムを見ることができるプラグインで確認しましたが、やはり、元のヒストグラムをそのままハイライト側に移動してるだけでした。 色々試しましたが、普通のスナップ写真のコントラストや明るさをちょっと調整する場合は、「曲線明るさ」でも「曲線RGB」でも、殆ど差はありません。でも、思想的には、「曲線明るさ」の輝度調整の方が正しいという気がします。 「色合い/鮮やかさ−明るさ」、「明るさ/コントラスト−明るさ」の明るさの補正がどんなものか、解っていれば、これはこれでまた色々と使い道があると思います。 |